この記事は、こんなお悩みをお持ちの方に向けて、時短家事の基本的な考え方から実践方法をまとめています。
- 毎日家事に追われて時間がない
- 時短を取り入れてもなんだか楽に感じない
- 家事の負担を減らしたい
- ゆとりを持った暮らしを送りたい
- 時短だけど丁寧な暮らしを送りたい
- 家族円満に暮らしたい
時短家事というのは、取り入れるだけではまくいきません。
どうしてうまくいかないのか、そしてうまく時短をしてなおかつ丁寧な生活を送るにはどううすればいいのかについて、時短家事コーディネーター®Basic認定講師の市川ゆみ(@yumiichikawa11)がまとめています。
時短を叶えるための5ステップに沿って実践していただければ、暮らしはかなり変わるでしょう。
ぜひ活用してください。
取り入れるだけではうまくいかない時短家事
家事を少しでもカンタンで時短にしようと思って、時短家事のアイデアやグッズを取り入れるけど、なんだか暮らしはちっともラクにならない。
そんな経験ないでしょうか?
世の中には共働き夫婦が増え、時短家事に繋がるサービスや商品もたくさん出ています。
なのに、なぜ家事が楽になったという声が聞こえないのでしょうか?
家事に対する不満の声はいつまで経っても消えません。
その理由は簡単です。
『暮らしにあった時短家事をコーディネートできていないから』
実は、時短家事は何でもかんでも取り入れても意味がありません。
なぜなら、家事というのは家庭・人によってそれぞれだから。
例えば、家族構成や職業、毎日の過ごす時間やライフスタイルは、十人十色です。
家庭によってまったく異なります。
なのに、家事はどの家庭でも同じかのように語られてきました。
でも、実際に家事を覗いてみるとやり方や回数、こだわりや使うもの、すべて違うのです!
時短家事で本当に必要なのは、それぞれの家庭・人が必要な家事を自分でコーディネートする力なのです。
テクニックではなく、自分の暮らしをコーディネートする力
そこで、みなさんが自分で暮らしをコーディネートできるようになるための方法をお伝えします。
時短を叶えるための5ステップ
時短家事コーディネーター®の市川ゆみが考案した、家事の時短を叶えるための5ステップをご紹介します。
Step1 家事の棚おろしをする
Step2 目標を設定する
Step3 時短家事の導入
Step4 家族と「家事の見える化シート」を共有
Step5 家事スケジュールを立てる
ステップに沿って取り組んでいただくことで、今までより時短で丁寧な暮らしを送ることができるようになります。
Step1 家事の棚おろしをする
まずやるべきなのは現状を把握すること。
具体的に何をするかといえば、日々やっている家事を「見える化」するのです。
何気なくやっていた家事も、リストとして見える化するだけでかなり頭がクリアになります。
記入する際に意識して欲しいのが『名もなき家事』。
例えば
- 家族が散らかした靴を揃える
- ゴミを捨てるために家中のゴミを集める
- 烏龍茶を作る
など。
のような分かりやすい名前はついていないけど、これも家事だよねということを意識的に記入してください。
『家事』って聞くと『掃除』『洗濯』『料理』のようなわかりやすい事柄が思い浮かびますが、辞書で調べると家事とは『家庭に関することがら』と出てきます。
つまり、家のため・家族のためにやっていることはすべて『家事』に含まれるのです。
子育てももちろん『家事』ですよ!
Step2 目標を設定する
現状を把握できたら、次にやることは目標設定です。
どれくらいの家事時間を短縮できたら何をしたいのか?
家事時間を短縮してどんな生活を送りたいのか?
を改めて明確にしていきましょう。
私たちは普段の生活に追われすぎていて、時短をした結果何をしたいのかっていうのを見落としがちです。
だからこそ、何を大切にしたいかに目を向ける前に時短してしまい、想像していた暮らしを送れていないと不満を感じてしまうのです。
あなたの現状と理想の暮らしが明確になりましたので、次のステップに進んでみましょう。
Step3 時短家事の導入
ここでやっと時短家事について考えていきます!
とは言っても、冒頭でもお伝えしましたがなんでもかんでも時短をしたってあまり効果がありません。
では、どこから取り組めばいいかというと『あなたがストレスを感じている家事』から時短に取り組むのです。
『家事の見える化シート』に「ストレス」と「ストレスの理由」を書いていただきました。
そちらのストレス度が高いものから、時短家事を取り入れていってください。
私は3つの時短家事の方法を提案します。
- やめる
- 家事シェア
- 家事の効率化
この3つの中からどれを暮らしに取り入れていけばいいかは「ストレスの理由」によって異なります。
1. やめる
ストレスの理由が
- その家事の必要性をあまり感じていない
- その家事をうまく回せていない
- 疲れる・めんどくさい
の場合は『その家事をやめる』または『回数を減らす』ことをオススメします。
特に『その家事の必要性をあまり感じていない』場合や『その家事をうまく回せていない』時というのは、その家事があなたの暮らしに合っていない可能性があります。
家事の紹介をするテレビ番組や雑誌を見ると、ついつい「なるほど」と思ってしまいますが、実は必要な家事というのは各家庭によって異なります。
あなたの家庭にとってその家事は本当に必要なのか、その家事はあなたの暮らし方に合っていないのではないかという視点を持ってください。
思い込みのせいで、知らない間に自分で家事のハードルをあげてしまっている人というのは多いものです。
家事の見える化によって、普段の暮らしが客観視しやすくなったと思います。
ぜひこの機会に見直してみてください。
私が無くしても問題がなかった家事をこちらの記事にまとめています。
固定観念から抜け出すためのヒントになれば幸いです。
いきなり家事をやめることに抵抗があれば、回数を減らすなどの努力から始めてみましょう。
回数を減らした結果うまくいかなかったのであれば、もとに戻すだけです。
まずは気軽に取り組んでみてください。
2. 家事シェア
ストレスの理由が
- その家事が苦手
- 自分に負担が大きい
場合は、家族とその家事をシェアできないか考えてみましょう。
家事は一括りに考えがちですが、様々なスキルを求められます。
そのため、『洗濯は好きだけど料理はちょっと苦手・・・』というような家事の好き嫌い・得意不得意がどうしても出てきます。
もしかしたら、あなたが苦手な家事は、家族の誰かにとっては苦にならないものかもしれません。
家族と家事をシェアするという考え方をまずは持ってみましょう。
いちばんの時短になります。
家事シェアの詳しい方法については、こちらの記事を参考にしてください。
3. 家事の効率化
ストレスの理由が
- 時間がかかる
- その家事が苦手
場合は、時短にできるアイデアやグッズ、サービスを暮らしに取り入れて効率化をはかりましょう。
今は専業主婦より共働き夫婦が多い時代です。
様々な時短に役立つグッズやサービスがお手頃価格で取り入れることができるようになっています。
罪悪感を感じずに、積極的に利用してくださいね。
それぞれの家事での時短家事情報についてまとめていますので、こちらの記事を参考にしてください。
Step4 家族と共有する
さあ、あなたの暮らしにどんな時短家事を導入したら良さそうか、確認できましたか?
ここで家族と共有していただきます。
いままであなたは自分の視点で時短家事について考えてきました。
家族の意見も聞いてみましょう。
例えば、
『今までは掃除機がけを毎日やっていたけど、2日に1回でもいいかなと思うの。試しに減らしてみるね』
というように相談して下さい。
家事のこだわりというのは人それぞれです。
あなたは掃除機の回数を減らしてもいいと思っても、家族は毎日かけたいと思っているかもしれません。
そうしたら、毎日掃除機をかけたいのであれば当番制にしようか、という提案ができるのです。
ここで気をつけていただきたいのが、感情的にならないということ。
ちゃんと家事の見える化リストと目標設定シートを見せながら、
『自分が今どれくらいの家事を負担していて、どんなことにストレスを感じている』のか
そして
『時短することでどんな暮らしを送りたいのか』
を共有することで、家族も家事に協力的になってくれるはずです。
お互いの意見を尊重しながら、どこまでなら妥協できるか、どうすればお互いの意見を満たす家事を実現できるのかを考えましょう。
Step5 家事スケジュールを立てる
家族と新たな家事計画を話し合うことができたら、最後に実行計画を立てましょう。
何時にどの家事をどれくらいの時間をかけて行うのかというのを、ざっくりとでいいので家事スケジュールを作成していきます。
可能であれば、家族そそれぞれの家事スケジュールを立ててもらうといいでしょう。
家事スケジュールを立てるときに意識していただきたいのが『固定観念を捨てる』ということ。
なぜスケジュールを立ててもらうかというと、どの家事を『いつ』『どのタイミングでやるか』というのも重要になってくるからです。
例えば、洗濯は朝やらないといけないと思っていたけど、朝は時間がなくてとてもストレスに感じていた。
それならば、夜に洗濯して室内干しをして、仕事や学校から帰ってきたときに家族に洗濯物を畳んでもらえるかもしれない。
今までの家事スケジュールを見直し、あなたの負担が軽くなるような計画を立ててください。
もちろん家事スケジュールは一度立てたら動かせないわけではありません。
家事の時間を移動したことでうまく回らなくなったのであれば、また見直してみてください。
何度か修正を入れることで、あなたの家事負担はグッと軽くなるはずです。
より時短を目指すためのラク家事収納
最後に、より時短を目指すために意識していただきたい知っておきたい『整理収納』についてご紹介します。
みなさんは『お片づけ』と聞くとどのようなイメージが思い浮かぶでしょうか?
素敵なインテリアで、モノが隙間なく収納されていて、あっと驚くような収納テクニックでモノをうまく管理しているようなお家を想像される人が多いのではないでしょうか?
じつはこんなお家は『お片づけ上手』の一例です。
私たちが目指すべき理想は別にあります。
それは『ラク家事収納』です。
ラク家事収納とは
- 迷う
- 悩む
- 探す
がゼロの収納術です。
家事で一番時間を取られるのが上記の3つの時間。
ラク家事収納では、そんな家事のイライラを無くし、時間も削減してくれます。
たとえば、こんなことを体験したことありませんか?
- いざ料理をしようと思ったけど必要な道具が見つからない
- モノが床に散らかっているせいでお掃除ロボットが使えない
- いつも洋服の山から今日着る服を探している
- 出かけようと思っても鍵が見つからなくて家から出られない
ラク家事収納は、あなたの時間を奪っている原因である環境を見直すことができます。
そして、時短家事のための家の土台をつくることにも繋がります。
環境を整えることで、家事時間はかなり短くなり、あなたの負担も劇的に減ります。
ぜひこちらの記事を参考にして、ラク家事収納を実践してみてください。
時短家事はより豊かで丁寧な暮らしの第一歩
ここまでで、時短家事をあなたの暮らしに取り入れるための5ステップをお伝えしました。
『時短』と聞くとなんだか『適当』『ずぼら』『手抜き』というイメージがあるかもしれません。
しかし、『時短』は『豊かで丁寧な暮らしを送るため』に行うことなのです。
私たちは限られた時間の中で生活しています。
そんな中で、すべてを丁寧にすることはできません。
むしろ、全てを丁寧にしようとすると、うまく家事が回らなくて、すべてが中途半端になってしまったり、あなたが大切にしたいモノ・コト・人をないがしろにしてしまっているかもしれません。
あなたは送りたい理想の暮らしというのがあります。
その理想を達成するために、何を減らして何に時間を使うのか、うまくバランスをとることが重要なのです。
ぜひ、この記事を参考にしてあなたの暮らしにうまく時短家事を取り入れて、より豊かで丁寧な暮らしを送っていただくことを願っています。