片付け・時短家事について

収納の多い家ほど片づかない?収納は増やさない方が良い3つの理由

収納が多いと片付かない

こんにちは。整理収納アドバイザーの市川ゆみです。

私はお片づけの悩みがある女性のお宅にお伺いして、お片づけについてレクチャーをするお仕事をしています。

 

そんな中で感じることは、『収納の多さ』が片付けられない原因になっていると言うこと。

片付けがうまくいかないご家庭は、もともと家に収納が豊富にある家や、収納グッズを買い足している家が多いのです。

 

どうして収納を増やすと家が片付かなくなるのでしょうか?

詳しく解説していきます。

「収納」は片づけの解決策では無い

多くの人は、『収納』は片付けに一番大切なことだと考えていると思います。

 

例えば、新しく家を建てる・またはリフォームをするとします。

きっとあなたは『収納の多い家にして欲しい』とリクエストするでしょう。

他にも、家が片付かない理由が『収納が少ないから』と感じている人は多いでしょう。

 

しかし、収納は片付けの解決策にはなりません。

どうして収納が多いと片付かなくなるのか、3つの理由をお伝えします。

収納の多い家が片付かなくなる3つの理由

  1. モノが増え続ける
  2. 管理しきれなくなる
  3. 時間と労力がかかる

この3つの理由について、一つ一つ解説していきたいと思います。

 

1. モノが増え続ける

収納が多いとモノが増えます。

これは人間の心理上どうしようもないことです。

 

もしも備え付けの収納スペースがたくさんあったら、その中に『何かモノを入れないと』と思いますよね。

もしも『収納が足りない時は収納棚を買ってくる』という生活をしていたら、モノは増え続けますよね。

 

本来、モノと言うのは循環するべきなのです。

使っているモノを大切にして、使っていないモノを手放すと言う循環です。

 

しかし、収納が多かったり、収納を増やす習慣がついている方は、使っていないモノを手放すと言う行為が無くなってしまうのです。

2. 管理しきれなくなる

モノが増えたり、収納が多いと、モノを管理しきれなくなります。

人は、1人生きていくのに平均して1,000〜1,500個のモノが必要だと言われています。

 

もちろん、どれくらいの量が適正なのかは人によって変わります。

なぜならライフスタイルが異なるからです。

 

しかし、収納が多かったり、収納を増やし続けているご家庭というのは、平均の3倍以上のモノを持っている傾向にあります。

 

モノの量が増えると、管理しきれなくなります。

そうすると、『あれどこだっけ?』と探し物をしたり、持っていることすら忘れてしまうなんてことが起きてしまうのです。

これは好ましい状況ではありません。

3. 時間と労力がかかる

モノが多ければ、管理に手間と時間がかかります。

収納を増やせばお金がかかります。

どの収納グッズがいいのかを考えるために寸法を測ったり、ホームセンターや家具屋さんをみて回る必要があるかもしれません。

 

もちろん、インテリアにこだわったりDIYが趣味という方は問題ありません。

ただ、片付けが苦手な方はまずは暮らしやすく片付けやすい家にする、というのが重要です。

なぜなら、時間と労力がかかると人は億劫になって、片付けがめんどくさい・嫌なことだと感じてしまうからです。

 

本来であれば片付けというのは時間も手間もかかりません。

収納もあれこれ考える必要がないのです。

収納の前にするべきは「整理」

収納を考える前にするべきは整理です。

整理とは、『使っているモノ』と『使っていないモノ』で分ける作業です。

 

収納の中身をすべて出して、『使っているモノ』と『使っていないモノ』で分けてみて欲しいのです。

そうすると、おそらく6割以上が『使っていないモノ』になると思います。

 

収納は『使っているモノ』を使いやすくするために存在します。

使っていないモノをしまい込む必要ないのです。

 

まずは収納の中の『使っていないモノ』を取り除いてみてください。

そうすると、ほとんどの収納棚や収納グッズが必要なかったことに気づきます。

意外かもしれませんが、備え付けの収納で十分暮らせる、なんてことが起きるのです。

上手な収納との付き合い方3大原則

整理してみると、今までの収納が暮らしに合わなくなるでしょう。

整理した後に収納と上手に付き合う3大原則がこちらです。

1. まずは備え付けの収納で生活してみる
2. 収納は余るくらいがちょうどいい
3. デッドスペースは有効活用しなくていい

 

1. まずは備え付けの収納で生活してみる

これを入れるための収納グッズが欲しいなぁと思った時、いきなり収納グッズを買わないでください。

収納棚も収納グッズも、モノです。

あまりモノを増やしすぎないようにして欲しいのです。

 

もし『ここに収納があったらいいかも』と思った場合は、余っている箱や紙袋を活用してください。

実際に試してみると、その場所に置くと不便だったり、こういう形状の収納の方が使いやすいかも、という発見があります。

収納グッズを購入する時は、は家にあるもので検証して確認してからにしましょう。

2. 収納は余るくらいがちょうどいい

収納スペースに余りが出ると『ここに何を入れればいいですか?』と聞かれることがあります。

私は『何も入れなくていいんですよ』とお伝えしています。

 

収納は必ずモノを入れないといけない訳ではありません。

私は、むしろ収納は7割くらいがちょうどいいと思っています。

余りがあるくらいがちょうどいいんです。

 

余裕があればモノの取り出しも楽チンで、探し物も無くなります。

空きがあれば、新しく買ったモノを入れるスペースにもなります。

 

収納は詰め込まないで、余白を大事にしましょう。

3. デッドスペースは有効活用しなくていい

これも多くの人に聞かれることなのです。

『デッドスペースがうまく活用できていないんです』というお悩み。

 

デッドスペースは活用しなくていいです。

なぜなら、デッドスペースは使いづらいからです。

 

使いづらい場所に収納したモノは使わなくなります。

持っていたことすらも忘れてしまいます。

 

デッドスペースを使わなくても十分収納できているなら、わざわざ使う必要はありません。

デッドスペースを使わないと収納しきれない場合は、もう一度整理を見直してみましょう。

 

もちろん、東京の6畳ワンルームなどはデッドスペースを活用する必要があるかもしれませんが、なるべくデッドスペースを使わなくても暮らせる量で生活するのが理想です。

無理に使いづらいスペースを活用するのはやめましょう。

私もデッドスペースだらけですが、生活に困ることはありません。

まとめ

収納の多い家というのは、逆に片付けが困難になることが多いです。

もちろん、モノとの付き合い方が上手でお片づけが得意な方であれば、たくさんの収納スペースも収納グッズもうまく活用できるでしょう。

しかし、もしもお家の片付けがうまくいっていないと感じているならば、まずは収納を減らすことを心がけましょう。

収納が多いお家に住んでいる場合は、使わない収納スペースを増やしましょう。

自分が管理できる量だけで暮らすと、手間も時間もお金も節約になり、暮らしが快適になります。